会社設立について税理士に相談するといくら?費用相場と専門家ごとの業務範囲

「会社設立について税理士に相談すると、いくらかかるんだろう?」

設立を検討している方の多くが、専門家に支払う費用と「自分でやった場合」との差を気にしています。会社設立に関して相談できる専門家には税理士・司法書士・行政書士などがいますが、法律上対応できる業務範囲がそれぞれ異なります。会社設立登記の申請代理や登記申請書類の作成は、司法書士が担当します。結論からいうと、税理士による設立前後の税務・創業サポート料は、顧問契約とセットなら0円〜5万円程度が目安です(2026年現在)。なお、会社設立登記を司法書士に依頼する場合は、別途、司法書士報酬や登録免許税などの法定費用が必要です。

本記事では、専門家ごとの費用と業務範囲、自分で設立する場合との総額の違い、設立前に税理士へ相談するメリットまで、税理士がわかりやすく解説します。

📌 この記事のポイント

  • ・税理士による設立前後の税務・創業サポート料は顧問契約とセットで0円〜5万円程度が目安
  • ・電子定款に対応する司法書士・行政書士に依頼すると印紙代4万円が不要になる
  • ・税理士は資本金・決算月・役員報酬の税務設計から創業融資まで支援できる
  • ・会社設立登記の申請代理や登記申請書類の作成は司法書士が行う
  • ・設立後の税務届出には期限があり、青色申告の申請期限は原則設立から3か月以内(1期目が短い場合はさらに早い)

会社設立について税理士に相談すると費用はいくら?相場を解説

会社設立について税理士に相談する場合の費用は、「設立前後の税務・創業サポート料」と「設立後の顧問料」の2つに分けて考えます。

税務・創業サポート料の目安(0円〜10万円程度)

税理士事務所によっては、設立後の顧問契約を前提に、設立前後の税務・創業サポート料を無料または低額に設定しています。費用の目安は次のとおりです(2026年現在。事務所により異なります)。

相談内容 税理士費用の目安
顧問契約とセットで税務・創業支援を相談 0円〜5万円程度
設立前の税務相談等を単発で相談 5万〜10万円程度

*スライドすることで表の全てが読めます。

※上記は税理士による税務・創業支援の費用の目安です。会社設立登記を司法書士へ依頼する場合の司法書士報酬や、登録免許税等の法定費用は別途必要です。

「0円」と聞くと不安になるかもしれませんが、これは設立後の顧問料で事務所の採算が取れるためです。定款作成を電子定款に対応する司法書士・行政書士などの専門家に依頼すると、紙の定款で必要となる収入印紙4万円が不要になります。

顧問料・決算料の相場

設立後にかかる税理士費用の目安は次のとおりです。

  • 月額顧問料:1万〜3万円程度(売上規模・訪問頻度で変動)
  • 決算料:10万〜20万円程度(年1回)
  • 年間トータル:20万〜50万円程度が目安

 

顧問料は「コスト」に見えますが、節税設計や融資支援によるリターンを含めて判断することが大切です。

税理士・司法書士・行政書士・自分で|専門家ごとの費用と業務範囲

会社設立に関わる専門家ごとに、費用と法律上の業務範囲を比較すると次のとおりです。

専門家 費用の目安 対応範囲
税理士 0円〜10万円程度 資本金・決算月・役員報酬などの税務相談、設立後の税務届出、会計・税務、資金調達の支援(登記申請および登記申請書類の作成は不可)
司法書士 5万〜15万円程度 会社設立に関する登記書類の作成、登記申請の代理など
行政書士 3万〜10万円程度 定款作成・電子定款の作成代理、許認可申請など(登記申請は不可)
自分で手続き 報酬0円(法定費用のみ) すべて自力。紙定款なら印紙代4万円が追加でかかる

*スライドすることで表の全てが読めます。

なお、会社設立登記の申請代理や、登記申請書類の作成などは司法書士が行います。

税理士や行政書士に会社設立に関する相談をする場合でも、司法書士の業務に該当する会社設立登記については、司法書士に依頼する必要があります。税理士事務所によっては司法書士と連携しており、必要に応じて司法書士を紹介してもらうことができます。

自分で会社設立する場合の費用と3つの落とし穴

「専門家報酬を払いたくないから自分でやる」という方も少なくありません。しかし、注意すべき落とし穴が3つあります。

  1. 紙の定款には印紙代4万円がかかる:個人が電子定款を作るには電子署名の環境整備が必要で、現実的には紙定款になりがちです。司法書士や行政書士など電子定款に対応する専門家に依頼すると、紙の定款で必要な収入印紙4万円が不要になるため、総額の差が小さくなることもあります
  2. 書類不備による差し戻しリスク:定款や登記申請書に不備があると法務局から補正を求められ、設立日が予定からずれることがあります
  3. 税務面の検討漏れは後から取り返しにくい:資本金の額・決算月・役員報酬は消費税や法人税の負担に直結します。設立後の変更には制約があり、知らずに損をするケースが多い部分です

手続きにかかる時間(書類作成・公証役場や法務局への往復など)も考えると、「報酬0円=最安」とは限らないのが実情です。

会社設立前に税理士へ相談する5つのメリット

設立前に税理士へ相談するメリットは、次の5つです。

  1. 設立前から税務面のアドバイスを受けられる:資本金・決算月・役員報酬などを、設立前の段階から税務面を考慮して検討できます
  2. 資本金・決算月・役員報酬を税務目線で設計できる:消費税の納税義務への影響を考慮した資本金設定や、繁忙期を避けた決算月の選定など、設立前の段階で検討しておきたい事項があります
  3. 設立後の税務届出をまとめて任せられる:法人設立届出書・青色申告承認申請書など、税務署・都道府県・市区町村への税務関係の届出をサポートしてもらえます。特に青色申告承認申請書の提出期限は、設立の日以後3か月を経過した日と第1期の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで(多くの場合は設立から3か月以内)で、忘れると初年度から青色申告の特典(欠損金の繰越控除など)を受けられません
  4. 創業融資の支援を受けられる:日本政策金融公庫の創業融資に必要な事業計画書の作成支援など、資金調達の準備を進められます
  5. 設立後すぐに経理・税務の体制が整う:会計ソフトの導入から記帳体制づくりまで、事業スタートと同時に経理の土台ができます

とくに2つ目と3つ目は「設立してから気づいても遅い」項目です。設立前の相談が最も効果を発揮します。

税理士に相談する際の注意点と選び方

相談先を選ぶ際は、次のポイントを確認しましょう。

  • サポート料と顧問料の条件:「0円」の条件(顧問契約の期間・月額)を契約前に確認する
  • 司法書士との連携体制:会社設立登記を担当する司法書士を紹介してもらえるか確認する
  • 創業支援の実績:創業融資の支援実績があるかを見る
  • 相性とレスポンス:顧問契約は長い付き合いになるため、初回相談で話しやすさを確かめる

 

初回相談を無料にしている事務所もあるので、2〜3か所を比較してから決めるのもよい方法です。

税理士と司法書士に相談して会社を設立する一般的な流れ

相談から設立完了までの一般的な流れは次の5ステップです。

  1. 税務面の相談・ヒアリング:事業内容・資本金・決算月などの方針を税理士と検討
  2. 会社設立手続き・定款作成:商号・本店所在地・目的・役員などを決め、必要に応じて司法書士・行政書士などの専門家に定款作成を依頼します(株式会社は公証役場での認証が必要)。会社設立登記に関する書類の作成・申請は司法書士が担当します
  3. 資本金の払込:発起人の個人口座に資本金を払い込み
  4. 登記申請:司法書士が法務局へ設立登記を申請します。会社設立日は、原則として法務局へ設立登記を申請した日です
  5. 設立後の税務届出:税務署・都道府県・市区町村への税務関係の届出を税理士がサポートします(年金事務所への社会保険の届出は別途必要です)

 

相談から設立完了まで、スムーズに進めばおおむね2〜4週間程度が目安です。なお、会社設立登記は司法書士に依頼し、税理士は税務面を連携してサポートする形が一般的です。

まとめ|費用だけでなく「設立後」まで見据えて選ぼう

税理士による会社設立前後の税務・創業サポート料は、顧問契約とセットなら0円〜5万円程度が目安です(事務所により異なります)。

資本金・決算月・役員報酬の税務面の検討、設立後の税務届出、創業融資の支援まで受けられるため、トータルで見れば自分だけで進めるより有利になるケースが多いといえます。なお会社設立登記は司法書士が担当し、税理士は税務面から連携してサポートします。

会社設立は「登記して終わり」ではなく、その後の税務・資金繰りが本番です。設立前のできるだけ早い段階で、税理士に相談することをおすすめします。

会社設立前の税務・創業相談は、ヤマザキ税理士事務所へ

春日部市、越谷市、さいたま市を中心に、会社設立前後の税務相談・創業融資・節税対策をサポートする税理士事務所。会社設立登記が必要な場合は、司法書士と連携して対応します。初回相談無料です。

よくある質問(FAQ)

Q. 会社設立時に税理士へ相談すると、どのくらい費用がかかりますか?

税理士による税務・創業サポート料は、顧問契約とセットなら0円〜5万円程度が目安です(事務所により異なります)。これに法定費用(株式会社で約20万〜25万円、合同会社で約7万〜10万円)が加わります。また、会社設立登記を司法書士に依頼する場合は司法書士報酬が別途必要です。

Q. なぜ税務・創業サポート料が0円にできるのですか?

設立後の顧問契約による顧問料で採算が取れるためです。契約条件(顧問期間・月額)は事務所ごとに異なるため、依頼前に必ず確認しましょう。

Q. 顧問契約をせずに設立前の相談だけできますか?

可能な事務所もありますが、その場合はサポート料5万〜10万円程度がかかるのが一般的です。設立後の税務届出や節税の検討まで考えると、顧問契約セットのほうがトータルで有利なことが多いです。

Q. 税理士は会社設立登記もやってくれますか?

会社設立登記の申請代理や、登記申請書類の作成などは司法書士が行う業務であり、税理士自身が行うことはできません。当事務所では必要に応じて司法書士をご紹介し、税理士は設立前後の税務・会計面から連携してサポートします。

Q. 自分で会社設立したほうが安くなりますか?

専門家報酬はかかりませんが、紙の定款だと収入印紙4万円が必要になります。電子定款に対応した司法書士等の専門家に会社設立手続きを依頼した場合は印紙代が不要になるため、専門家報酬を含めても費用差が小さくなる場合があります。書類不備の差し戻しリスクや、税務面の検討漏れも考慮しましょう。

Q. 税理士にはいつ相談すればよいですか?

定款を作る前の段階がベストです。資本金・決算月・役員報酬など、設立前の段階から税務面を考慮して検討したい事項があるためです。設立を思い立ったタイミングで早めに相談しましょう。

Q. 合同会社の設立についても税理士に相談できますか?

できます。資本金や決算月、税務上の取扱い、設立後の会計・税務などについて相談いただけます。合同会社は定款認証が不要で法定費用も約7万〜10万円と株式会社より安いため、設立費用を抑えたい方に向いています。なお会社設立登記については司法書士が担当します。

Q. 設立後の顧問料の相場はいくらですか?

月額顧問料1万〜3万円程度、決算料10万〜20万円程度で、年間20万〜50万円程度が目安です。売上規模や訪問頻度、記帳代行の有無によって変わります。

監修者

税理士 山﨑 健司(ヤマザキ税理士事務所)
春日部市、越谷市、さいたま市を中心に、会社設立・創業融資・節税対策をサポートする税理士事務所。中小企業・個人事業主の起業支援に豊富な経験を持つ。


電話で相談 メール相談 LINE相談 お客様の声を見る
LINE相談