会社設立は何日かかる?最短スケジュールと登記までの期間を税理士が解説

「会社設立って、思い立ってから何日で完了するの?」
取引開始日や独立のタイミングが決まっている方にとって、設立までの日数は最も気になるポイントです。
会社設立には基本事項の決定・定款認証・登記申請といった複数のステップがあり、それぞれに必要な日数が異なります。結論からいうと、会社設立にかかる期間は最短で1週間程度、標準的には2週間〜1か月程度です。
本記事では、ステップごとの所要日数と最短で設立するコツ、希望日に設立日を合わせる方法まで、税理士がわかりやすく解説します。
📌 この記事のポイント
- ・会社設立の期間は最短1週間程度
- ・「登記が完了した日」ではなく「登記を申請した日」
- ・登記申請から登記完了までは7〜10営業日程度かかる
- ・電子定款・書類の同時並行準備で日数は大幅に短縮できる
- ・希望の設立日がある場合は、その日から逆算して2〜4週間前に準備開始
会社設立にかかる期間の目安|最短1週間・標準2週間〜1か月
会社設立にかかる期間とは、基本事項の決定から法務局への登記申請までの日数を指します。
準備がスムーズに進んだ場合の目安は次のとおりです。
| パターン | 登記申請まで | 登記完了まで |
|---|---|---|
| 最短ケース(専門家依頼+電子定款) | 3日〜1週間 | +7〜10営業日 |
| 標準ケース | 2週間〜1か月 | +7〜10営業日 |
| じっくり検討するケース | 1〜2か月 | +7〜10営業日 |
ここで重要なのは、会社の設立日は「登記が完了した日」ではなく「登記を申請した日」だという点です。登記完了を待たなくても、申請した日付で会社は成立します。
つまり「設立日を〇月〇日にしたい」という場合は、その日に登記申請できるよう逆算して準備すればよいのです。
会社設立までのスケジュール|ステップ別の所要日数
設立までの流れを4ステップに分け、それぞれの所要日数を見ていきます。
STEP1 基本事項の決定・実印の作成(3日〜1週間)
商号・事業目的・本店所在地・資本金・役員構成・決算月を決めます。あわせて会社の実印を発注します。
印鑑の作成には即日〜数日かかるため、商号が決まった時点ですぐ発注するのが時短のポイントです。発起人・役員の個人の印鑑証明書(発行後3か月以内)もこの段階で取得しておきましょう。
STEP2 定款の作成・認証(1日〜3日)
定款(会社のルールブック)を作成し、株式会社の場合は公証役場で認証を受けます。
公証役場は事前予約制のため、定款案ができたらすぐに予約を入れましょう。事前にメール等で定款案のチェックを受けておけば、認証当日は1時間程度で完了します。
合同会社は認証不要のため、このステップの日数を丸ごと短縮できます。
STEP3 資本金の払込(即日〜1日)
定款認証後、発起人個人の口座に資本金を払い込み、通帳コピーで払込証明書を作成します。ネットバンキングなら即日で完了する作業です。
STEP4 登記申請〜登記完了(申請は1日・完了まで7〜10営業日)
本店所在地を管轄する法務局に設立登記を申請します。申請自体は1日で終わり、この申請日が会社の設立日になります。
その後、法務局の審査を経て登記が完了するまでは7〜10営業日程度が目安です(混雑状況により変動します)。
登記完了後に履歴事項全部証明書(登記簿謄本)や印鑑証明書が取得でき、法人口座の開設や各種届出に進めます。
会社設立を最短で終わらせる5つのコツ
設立を急ぐ場合に効く時短のコツは、次の5つです。
- 電子定款を使う:紙定款の印紙代4万円が不要になるうえ、専門家経由なら作成・認証がスピーディーです
- 書類を同時並行で準備する:印鑑発注・印鑑証明書の取得・定款案の作成を並行して進めます
- 公証役場の予約を先に押さえる:定款認証は予約待ちで数日ロスすることがあるため、早めに予約します
- オンライン登記申請を活用する:法務局に出向く時間を節約でき、補正対応も速くなります
- 専門家にまとめて依頼する:税理士・司法書士に依頼すれば、書類不備による差し戻し(補正)のリスクを減らせます
特に注意したいのが書類の不備です。自分で申請して補正(修正)を求められると、そのやり取りだけで数日〜1週間延びることがあります。
急ぎの設立ほど、専門家への依頼が結果的に近道になります。
株式会社と合同会社、設立が早いのはどっち?
結論は合同会社です。
合同会社は公証役場での定款認証が不要なため、株式会社より2〜3日程度早く登記申請まで進められます。費用も登録免許税6万円〜と安く済みます。
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 定款認証 | 必要 (予約+認証で1〜3日) |
不要 |
| 登記申請までの最短日数 | 3日〜1週間程度 | 2日〜5日程度 |
| 法定費用の目安 | 約22万〜25万円 | 約6万 〜10万円 |
ただし、速さだけで会社形態を選ぶのはおすすめしません。対外的な信用力や将来の資金調達を重視するなら株式会社が有利な場面も多いため、事業内容に合わせて選びましょう。
設立日は自由に決められる?希望日に設立するポイント
設立日=登記申請日なので、法務局が開いている平日であれば設立日は自由に選べます。
大安や一粒万倍日、事業年度の初日、キリのよい日付(1日・11日など)を選ぶ方も多くいます。
注意点は次のとおりです。
- 土日祝・年末年始は設立日にできない:法務局が閉庁のため申請できません
- 1日を設立日にすると均等割で少し損:法人住民税の均等割は月割計算で、月の途中(2日以降)設立ならその月が課税対象から外れるため、わずかに節税になります
- 希望日から逆算して2〜4週間前に準備開始:定款認証や書類準備の余裕を持たせましょう
登記完了後の手続きにも期限がある|届出スケジュール
登記が完了したら、税務署・自治体・年金事務所への届出が待っています。
期限が短いものから順に整理すると次のとおりです(2026年7月現在)。
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 社会保険の新規適用届 (年金事務所) |
設立から5日以内 |
| 給与支払事務所等の開設届出書 (税務署) |
開設から1か月以内 |
| 法人設立届出書 (税務署・都道府県・市区町村) |
設立から2か月以内 (自治体は1か月以内等) |
| 青色申告の承認申請書 (税務署) |
設立から3か月以内か最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日まで |
| 役員報酬の決定 | 設立から3か月以内 |
社会保険の新規適用届は設立から5日以内と極端に短いため、登記完了を待たずに準備しておくのが実務のコツです。
設立スケジュールを立てる際は、登記完了後の届出期限まで含めて計画しましょう。
まとめ|逆算スケジュールで希望日の設立を実現しよう
会社設立にかかる期間は、準備開始から登記申請まで最短3日〜1週間、標準で2週間〜1か月です。
登記申請日=設立日となるため、希望日がある場合はそこから逆算して2〜4週間前に動き始めれば間に合います。登記完了までの7〜10営業日と、設立後の届出期限(社会保険5日以内など)も忘れずにスケジュールへ組み込みましょう。
決算月や資本金の設計次第で税負担も変わるため、日程と税務をセットで最適化したい方は税理士への相談がおすすめです。
会社設立のご相談は、ヤマザキ税理士事務所へ
埼玉県の税理士として、会社設立から節税・補助金申請まで一括サポートします。春日部市・越谷市・さいたま市・草加市・川口市・久喜市など埼玉県全域に対応。初回相談無料です。
よくある質問(FAQ)
Q. 会社設立は最短何日でできますか?
専門家に依頼し電子定款を使えば、準備開始から登記申請まで最短3日〜1週間程度が目安です。合同会社なら定款認証が不要なため、さらに短縮できます。ただし書類不備があると延びるため、余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
Q. 登記申請から登記完了までは何日かかりますか?
法務局の審査に7〜10営業日程度かかるのが目安です。混雑期(3月・4月など)はさらに延びることがあります。登記完了前でも会社は申請日に成立していますが、登記簿謄本の取得や法人口座開設は完了後になります。
Q. 会社の設立日はいつになりますか?
法務局に設立登記を申請した日が設立日です。登記が完了した日ではありません。郵送申請の場合は法務局に書類が到達した日、オンライン申請の場合は申請データが受け付けられた日になります。
Q. 土日や祝日を設立日にできますか?
できません。法務局が閉庁している土日祝・年末年始(12月29日〜1月3日)は登記申請ができないため、設立日にはできません。記念日などが休日に当たる場合は、直前・直後の平日を選びましょう。
Q. 合同会社なら株式会社より早く設立できますか?
はい。合同会社は公証役場での定款認証が不要なため、株式会社より2〜3日程度早く登記申請まで進められます。費用も登録免許税6万円〜と安く済みます。ただし会社形態は速さだけでなく、信用力や資金調達の観点も踏まえて選びましょう。
Q. 登記が完了したかどうかはどうやって確認しますか?
法務局の「登記完了予定日」を目安に、オンライン申請なら処理状況の通知で、窓口・郵送申請なら法務局への電話や登記情報提供サービスで確認できます。完了後に履歴事項全部証明書を取得できれば登記完了です。
Q. 設立を急ぐ場合、専門家に依頼したほうがよいですか?
おすすめします。自分で申請して補正(書類の修正)を求められると数日〜1週間のロスになります。税理士・司法書士に依頼すれば書類不備のリスクを抑えられ、電子定款による印紙代4万円の節約や、設立後の税務届出までワンストップで進められます。
Q. 設立後の届出はいつまでに行えばよいですか?
社会保険の新規適用届は設立から5日以内、給与支払事務所の開設届は1か月以内、法人設立届出書は2か月以内、青色申告の承認申請書は3か月以内か最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日までです。期限の短いものから優先して準備しましょう。
監修者
税理士 山﨑 健司(ヤマザキ税理士事務所)
埼玉県を中心に、会社設立・節税対策に詳しい税理士。中小企業・個人事業主の起業支援に豊富な経験を持つ。




