会社設立で使える補助金・助成金一覧【2026年最新】申請方法と採択率を上げるポイント|税理士が解説

会社設立で使える補助金・助成金一覧

「会社設立で使える補助金があると聞いたけれど、何をどう申請すればいいのだろう」
創業前後は何かとお金がかかるだけに、使える支援制度は漏れなく活用したいところです。

結論からいえば、創業1年以内なら、小規模事業者持続化補助金<創業型>(上限200万円程度)が最有力の選択肢です(2026年8月現在)。
ただし補助金には「後払い」「審査あり」「課税対象」という3つの落とし穴があり、知らずに申請すると資金繰りを崩しかねません。

この記事では、会社設立・創業で使える補助金・助成金の全体像、持続化補助金<創業型>の要件、採択率を上げるポイント、受給後の税務まで税理士が解説します。
補助金は公募回や年度で内容が変わるため、記載内容は2026年8月現在のものとして、必ず最新の公募要領・公式サイトを確認してください。

📌 この記事のポイント

  • ・創業1年以内の最有力は小規模事業者持続化補助金<創業型>(上限200万円・インボイス特例で最大250万円程度)
  • ・申請には市区町村等の「特定創業支援等事業」の証明が必要
  • ・特定創業支援等事業を使うと、設立時の登録免許税が半額になる優遇もある
  • ・補助金は原則後払い。つなぎ資金の準備が必須
  • ・受け取った補助金は課税対象。税務処理までセットで設計する

会社設立で使える補助金・助成金の全体像【2026年最新】

創業期に使える支援制度は、大きく3つの層に分けて考えると整理しやすくなります(2026年8月現在)。

公募状況・要件は変動するため、検討時は必ず各制度の公式サイトを確認してください。

創業期に使える支援制度の3つの層

層 代表的な制度 特徴
国の補助金 小規模事業者持続化補助金<創業型>、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金など 金額が比較的大きい。審査があり不採択もあり得る
自治体の制度 特定創業支援等事業、都道府県・市区町村の創業助成など 地域により内容が異なる。本店所在地の自治体で確認
雇用系の助成金 キャリアアップ助成金など(厚労省系) 従業員を雇う場合の選択肢。要件を満たせば原則受給

*スライドすることで表の全てが読めます。

補助金と助成金の違い

補助金は予算と採択件数が決まっており、審査の結果、不採択になることがあります。

一方、助成金(主に厚労省系・雇用関係)は、要件を満たせば原則として受給できるのが一般的な違いです。

つまり補助金は「勝ち取るもの」、助成金は「要件を整えるもの」です。

性質が違うため、申請準備の力の入れどころも変わります。

大前提:補助金は「後払い」。つなぎ資金の準備が必須

最も重要な大前提がこれです。

補助金は原則として後払い(精算払い)のため、先に支払う資金を自己資金や融資で準備しておく必要があります。

「採択されたのに、立て替えるお金がなくて事業を実行できない」という事態は珍しくありません。

つなぎ資金には創業融資の活用が現実的です。創業融資については別記事で詳しく解説予定です。

以上を踏まえると、創業期に動く順番は次の3ステップが王道です。

  1. 本店所在地の市区町村で「特定創業支援等事業」の支援を受け、証明書を取得する
  2. 小規模事業者持続化補助金<創業型>の公募状況を確認し、経営計画を作り込む
  3. 後払いに備えて、自己資金の確保や創業融資の相談を並行して進める

 

この順番なら、補助金の要件・設立費用の優遇・つなぎ資金を一度に整えられます。

それぞれの内容を、以下で詳しく見ていきましょう。

小規模事業者持続化補助金<創業型>【創業1年以内なら最有力】

2026年8月現在、創業期の会社が狙うべき本命が、小規模事業者持続化補助金<創業型>です。

販路開拓などの経営計画に基づく取り組みを支援する制度です。

対象者と補助上限(200万円・インボイス特例で最大250万円程度)

対象は創業1年以内の小規模事業者等ですが、正確には「特定創業支援等事業の支援を受けた日」と「開業日(会社の設立日)」の両方が、公募締切日から起算して過去1年以内であることが条件です(第4回公募なら、2025年12月15日以降に開業し、支援も受けている必要があります)(2026年8月現在)。

補助上限は200万円で、インボイス特例の要件を満たすと50万円が上乗せされ、最大250万円程度になります。補助率は対象経費の3分の2のため、上限いっぱいの200万円を受け取るには約300万円の支出が必要です。後払いである点とあわせて、資金繰りの前提として押さえておきましょう。

創業期に使える国の補助金としては規模が大きく、ホームページ制作・広告・設備など販路開拓の費用に充てられます。

対象経費の範囲は公募要領で必ず確認してください。

「特定創業支援等事業」の証明が必要

この補助金の重要な要件が、市区町村等が行う「特定創業支援等事業」による支援を受けた証明です。

自治体の創業セミナー受講や個別相談などを通じて証明書を取得する仕組みで、取得までに時間がかかる場合があります。

「公募を見つけてから慌てて証明を取りに行く」のでは間に合わないことがあります。

創業を決めた段階で、本店所在地の市区町村の創業支援メニューを確認しておきましょう。

執筆時点の公募状況

2026年の第3回公募は4月30日に締め切られ、7月29日に採択結果が発表されています。次の第4回公募は、受付期間が2026年11月5日〜12月15日(事業支援計画書〈様式4〉の発行受付は12月4日まで)と公表されています。執筆時点で受付中の回はないため、第4回に向けて今から準備を進めるのが現実的です。

公募スケジュールは回により変わるため、最新の公募状況・締切は中小企業庁など公式サイトで必ず確認してください。

特定創業支援等事業は補助金以外もお得

先ほどの「特定創業支援等事業」は、補助金の要件のためだけの制度ではありません。

税理士の立場から特に伝えたい優遇が、設立費用そのものの軽減です。

登録免許税が半額になる(株式会社15万円→7.5万円)

特定創業支援等事業の証明書を取得すると、会社設立時の登録免許税が半額になる優遇があります(2026年8月現在)。

株式会社なら最低15万円の登録免許税が7.5万円に(合同会社は6万円が3万円に)なり、設立費用を大きく圧縮できます。ただし、証明書は設立登記の申請書に添付して軽減を受ける仕組みのため、設立後に取得しても軽減は受けられません。必ず登記申請の前に取得してください。

セミナー受講などの手間はかかりますが、「補助金の要件+設立費用の軽減」の一石二鳥です。

実施内容は自治体により異なるため、本店所在地の市区町村に確認してください。

自治体の創業支援も忘れずにチェック

東京都の創業助成金など、自治体独自の創業支援制度も各地にあります。

埼玉県や県内市町村にも創業支援の取り組みがあるため、国の制度と並行して、本店所在地の自治体の制度を確認しましょう(内容・募集状況は自治体により異なります)。

設立後に使える国の補助金・雇用系助成金

デジタル化・AI導入補助金・新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

会計ソフトや予約システムなどのIT投資にはデジタル化・AI導入補助金(2026年度にIT導入補助金から名称変更)、設備投資や試作開発には新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(2026年度にものづくり補助金と新事業進出補助金が統合。第1回公募の受付は9月30日〜10月30日)が、国の代表的な補助金です。

設立後の会社も対象になり得ますが、創業直後(1年目)の申請可否は公募回の要件によります。「1年目でも申請できる場合がある」ため、最新の公募要領で申請要件を確認してください(2026年8月現在)。

従業員を雇うなら雇用関係の助成金

従業員を雇う場合は、キャリアアップ助成金などの雇用関係の助成金が選択肢になります。

非正規から正社員への転換など、雇用の取り組みに応じた制度が用意されています。要件・金額は変わるため、最新情報は厚生労働省の公式サイトで確認してください。

採択率を上げる5つのポイント

補助金は申請すれば必ずもらえるものではありません。

採択の可能性を高める基本の5点を押さえましょう。

  1. 経営計画・事業計画に具体性と数値根拠を持たせる(誰に・何を・どう売り、いくらの効果を見込むか)
  2. 公募要領の審査観点を読み込み、計画書の構成を審査項目に対応させる
  3. 加点項目を確認し、取れる加点は漏らさず取る
  4. 特定創業支援等事業を活用する(要件化・加点されている公募がある)
  5. 税理士など専門家に計画の壁打ちを依頼し、数字の説得力を高める

 

特に創業期は実績がないぶん、計画の数値根拠が審査の生命線になります。

売上予測や資金計画の作り込みは、税理士の得意分野です。遠慮なく頼ってください。

補助金の注意点(もらって終わりではない)

後払い・実績報告の事務負担

補助金は採択後に事業を実施し、実績報告を経てから入金される流れです。

領収書や証憑の管理、報告書の作成など事務負担が続くため、「採択がゴール」ではないことを覚えておきましょう。

補助金は課税対象。税務処理は税理士に相談を

見落とされがちなのが税金です。

受け取った補助金は法人税の課税対象になるため、税務処理までセットで計画することが重要です(2026年8月現在)。

設備投資に充てた補助金には、課税のタイミングを調整する圧縮記帳という税務処理の論点もあります。なお、補助金は消費税では不課税(課税売上に含めない)です。

受給が決まったら、決算前に必ず税理士へ相談してください。

補助金ありきの事業計画は本末転倒

補助金は事業を後押しする手段であって、目的ではありません。

「補助金が出るからやる」事業は、採択されなかったときに崩れてしまいます。まず事業計画ありき、補助金はその加速装置と位置づけましょう。

まとめ:創業1年以内は「特定創業支援×持続化補助金」が王道

会社設立で使える支援制度は、国の補助金・自治体の制度・雇用系助成金の3層で整理できます。

2026年8月現在、創業1年以内の最有力は小規模事業者持続化補助金<創業型>(上限200万円・最大250万円程度)で、その要件となる特定創業支援等事業は登録免許税の半減という設立費用の優遇にもつながります。

一方で、補助金は後払い・審査あり・課税対象という性質を持つため、資金繰りと税務までセットの設計が欠かせません。

公募状況は変わりますので、最新情報の確認と計画づくりは、ぜひ税理士と一緒に進めてください。

補助金の活用・事業計画づくりのご相談は、ヤマザキ税理士事務所へ

春日部市、越谷市、さいたま市を中心に、会社設立・創業融資・節税対策をサポートする税理士事務所。特定創業支援等事業の活用や創業融資との組み合わせもご相談いただけます。初回相談無料です。

よくある質問(FAQ)

Q. 会社設立でもらえる補助金はありますか?

あります。2026年8月現在、創業後1年以内なら小規模事業者持続化補助金<創業型>が代表的で、ほかに自治体の創業支援制度などがあります。

公募状況は変わるため、最新情報は公式サイトで確認してください。

Q. 補助金と助成金は何が違いますか?

補助金は予算・採択件数が決まっており、審査で不採択になることがあります。

助成金(主に雇用関係)は、要件を満たせば原則として受給できる点が違いです。

Q. 起業補助金の最大額はいくらですか?

制度・公募回によりますが、創業期の代表格である持続化補助金<創業型>は上限200万円、インボイス特例の要件を満たすと最大250万円程度です(2026年8月現在)。

最新の金額は公募要領で確認してください。

Q. 補助金はいつもらえますか?

原則として後払いです。採択後に事業を実施し、実績報告を経てから入金されます。

先に支払う資金は自己資金や融資で準備しておく必要があります。

Q. 起業1年目でもデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は申請できますか?

申請できる場合がありますが、創業直後の申請可否は公募回の要件によります(2026年8月現在)。

最新の公募要領で申請要件を確認してください。

Q. 特定創業支援等事業とは何ですか?

市区町村が行う創業支援(セミナー・個別相談など)で、支援を受けた証明書を取得すると、持続化補助金<創業型>の要件を満たせるほか、設立時の登録免許税が半額になるなどの優遇があります。

実施内容は自治体により異なるため、本店所在地の市区町村に確認してください。

Q. 補助金に税金はかかりますか?

かかります。補助金収入は法人税の課税対象です(2026年8月現在)。

設備投資に充てた場合は圧縮記帳などの税務処理の論点もあるため、税理士に相談してください。

Q. 採択されやすくするにはどうすればよいですか?

経営計画の具体性と数値根拠、公募要領の審査観点への対応、加点項目の確保、特定創業支援等事業の活用、専門家による計画の壁打ちが基本です。

創業期は特に、数字の説得力が鍵になります。

Q. 埼玉県で使える創業支援はありますか?

埼玉県や県内市町村にも創業支援の取り組みがあり、特定創業支援等事業も市区町村単位で実施されています。

内容は自治体により異なるため、本店所在地の自治体の最新情報を確認してください。

Q. 補助金の申請は自分でできますか?

できます。ただし採択の鍵は事業計画の質のため、売上予測や資金計画の数値根拠づくりは専門家の壁打ちを受けるのが近道です。

受給後の税務処理まで含めて、税理士への相談をおすすめします。

監修者

税理士 山﨑 健司(ヤマザキ税理士事務所)
春日部市、越谷市、さいたま市を中心に、会社設立・創業融資・節税対策をサポートする税理士事務所。中小企業・個人事業主の起業支援に豊富な経験を持つ。

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